明治時代。江戸城開城を目前にして、天璋院?篤子(菅野美穂)に背中を押されるように大奧から戻って來たまる(池脇千鶴)は、ある日、大奧時代の見事な著物や記念寫真などの大切な荷物の中から日記を見つける。そしていつしかまるの脳裏には、走馬燈のように、篤子との思い出や大奧での出來事が鮮明に甦ってくるのだった…。そんな思い出にふけっているまるのもとへ、思いがけない女性が訪ねて來る。しかも、元大奧総取締の瀧山(淺野ゆう子)と再會したという。その話を聞いたまるは…。一方、一陣の風のように、まるの目の前を颯爽(さっそう)と人力車で通り過ぎて行く洋裝の女性がいた。篤子だった…。